しばらくして思ったことは、離れるタイミングがいつか分からないということ。
……いつまでこの状態なんだろう。
「ふ、藤くん…?」
「あと少し」
「あ…、はい」
離れようとして距離をとったが、その距離は藤くんによって瞬間でなくなってしまう。
さっきはあんまり思わなかったけど、なかなか恥ずかしい…っ!
それから何分経ったか分からないけど、藤くんはそっとわたしから離れて
「じゃあ、またね」
それだけ行って帰っていった。
部屋に戻って、ベッドの上に寝ころんだ。
名前を呼ばれたり、抱きしめられたり忙しい一日だったなあ…。
自分の気持ちを再確認して、誤魔化せないことを実感した。

