無駄なものは一切なくて、藤くんらしいと言えば、藤くんらしい部屋だった。 でも、行ったのは中学生の時で今とは変わっているかもしれないけど。 「じゃあ、お願いね」 「うん」 一度深呼吸をして、わたしは藤くんの家を目指した。 わたしを見た藤くんはどんな反応をするかな。迷惑そうに顔を歪めるかな。驚いたように目を丸くするかな。 もしかしたら無表情で来た理由を尋ねてくるかも。