「こうなるの分かっててしたでしょ?」

「さあね」

「絶対、わたしも藤くんに恥ずかしい思いさせてやるんだから」

「一生無理」

一生って……。これから先、何があるか分からないのに、自分は全部分かってますみたいな感じで言うから少しムカついた。


わたしだって藤くんのことそんな風に出来てたらここまで苦労してない。

とりあえず、一回は藤くんの顔が真っ赤に染まるところを見てみたいものです。


「覚悟しといてね」

「だから、いつも言ってるでしょ?
俺には適わないって」


ため息をついて言うその表情は、完璧にわたしをバカにしていた。