奈帆は俺といるより先輩といた方が幸せになれるのかもしれない。 でも、それじゃ嫌なんだよ。俺が、奈帆を幸せにしてあげたい。 ずっと泣かせてた分、笑顔にさせてあげたい。 …奈帆の隣で、ずっと笑っていたい、一緒に。 先輩が居なくなった公園で、奈帆が座ってるベンチに俺も腰掛ける。 「………」 「………」 2人とも無言を貫いていて、俺から話し出さなきゃと思って奈帆の方を向いたら、彼女は泣いていた。 ……え、な、なんで。