―本当に!図体だけでかくなった奴が偉そうに言わないで!!

 伸びてしまったカルバドスをまじまじと見てやる。情けない顔をしていて気が抜けたように気を失っているが、確かにこの二年での彼の成長は見張るものがあった。

 さすがに頭領とまでは言えないが、背はあれから相当に伸び、腕だって足だって逞しく肉付いていた。

―そりゃ、男の子が筋肉なら私だって胸やお尻くら……

「復活!!」

 思うもつかの間、大声張り上げて飛び起きたカルバドス。どうやら成長したのは図体だけではない。
 体力や耐久力だって昔のそれとは比べ物にならなかった。