“ハジメ!”

 その掛け声が途切れるか微妙なところで鈍い金属の衝撃音が轟く。

 待っていましたとばかりに瞬間飛び込んできた男が上段から剣を繰り出したのだ。あわやという所で戦斧を両手で掲げ、カルバドスは柄の所でそれを受けた。

―クッ! 重ぇ!

 腐っても大人、子供との体格差を生かした男の一撃はさしものカルバドスも顔を歪めざるを得ない。

 だが相手は考えてる時間すら与えてくれない。片腕での一刀に、防御に両手を使わざるを得なかったカルバドスの腹部に、男の前蹴りがめり込んだ。