何も考えられない。 「風音…大丈夫だよ。」 悠人の声が凄く優しくて、凄くホットする。 「大丈夫大丈夫。」 優しく頭を撫でてくれる悠人の手は大きくて。 優しくて… 「風音、懐中電灯は?」 「光…つかないの…」 「ホントだ。壊れてるな。」 そう言いながら、懐中電灯を触る悠人。 でも、 「は、離れちゃヤダッ」 もう、とにかく怖くて怖くて仕方なくて。 まだ震えが止まらなくて…