俺は優しく、かざを抱きしめたんだ。

やっぱり今日の俺、大胆だな。

「うぇぇぇぇん…」

「よしよし。」

泣きつづけるかざを、ただ優しく。

でも、いつまでもこのままではいられないから。

なあ、風音。

「なあ、かざ。」

「ん?」

少しだけ顔をあげる風音。

目は、真っ赤だな。

「涼太じゃなくて、俺にすれば?」

俺の方に来ればいいじゃん。

「え…え!?」

「俺、ずっとかざが好きだよ。」