『私にとっては、“そんなの”じゃないから。』

あの時のかざは有り得ないほど落ち着いていた。

それが尚更怖かった。

でも、かざの陸上へ対する思い、わかったから。

俺は素直に応援したいって思ったんだ。

だから、出来ることは全部やってやっただろ?

大森なんて、呼ぶのめちゃくちゃ大変だったんだぞ?

LINEで頼んでも既読無視のオンパレードだし…

まあ、結局は家に電話して、親が出たのをいいことに大森にかわってもらった。

ほぼ無理やりだったけど、結果オーライだろ?

「風音…」

それと、この人は…かざとあまの親?

さっきからずっとかざを見つめてるけど…