「風の音を、聞け。風音。」

自分でもハッキリ言って驚いた。

俺、こんなに人に干渉するタイプだっけ?

なんか、かざを見てたら言いたくなって…

言ったら言ったで逃げるという…かざ、びっくりしてたな。

多分、俺が言ったのに気づいてないな。

どうせ涼太!!とか思ってんだろ?

でも、緊張消えたみたいだし、いっか。


かざはずっと言ってほしかったんだな。

「オン・ユア・マーク…」

かざは頑張ってる、凄いよって。

「パァァァンッ!!」

俺がもっと早く、かざの辛さに気づいてあげていたら、かざをこんなに悩ませることにはならなかったのにな。