「高野先輩が誰を好きとか、走りには関係ないし、海音先輩に負けたからって風音先輩の今までが無駄になるわけがない。そもそも、」
「先輩ほど練習してる人があんな簡単に負けるはずがない。先輩の伸びしろはまだまだこんなものじゃない!!」
喉が痛い。
胸が、熱い。
胸のあたりから何かがあがってきて、喉が凄く痛くなる。
「走って、下さい。県選抜とか、強化選手とか、関係ない。私は…私達は、風音先輩の走りが、誰よりも走ることが好きって伝わってくる風音先輩の走りが、」
「好きですっ!!」
弥生ちゃんの口から、風音先輩って名前を聞いた日。

