何だ…やっぱりそうなんだ。
『海音には笑っていて欲しいから。』
でも、きっと海音も、快斗には笑っていて欲しいって思ってるよ。
“似たもの同士”じゃん。
変な意地はってないでさ、早くまた前みたいに…少なくとも話せるようにはなってよ。
「あ、かざねー!!」
「頑張って、海音っ!!」
招集かな?競技場の中で海音が私に手を振る。
もうすぐ海音のデビュー戦…かぁ。
私はデビュー戦とか、何年前の話だろう…
最初の大会は小5の陸上大会だから…7年前?
私も年とったなぁ…とか言ったらお母さんに「まだ若いでしょ」って怒られちゃうなぁ。

