white coat





目の前にいる明音もぼやけてくる



「杏……白木さん、体調悪いんですか?」



「…いえ」



「……

聴診するね」



明音があたしの制服に手をかけた時、思わず反射的に抑えた



「ぁ…」



「杏乃さん、ほら。恥ずかしがってないで」



サバサバ系の保険医の先生に制服を捲られそうになるのも、思わず手を払い除けた






だって…


やっぱ怖いから…





「白木さん、体調悪そうだからベッドに寝ててね」



明音のさりげないフォローで、あたしは検診を受けないで保健室のベッドに横になった