「……ん…ん!?」




目が覚めるとなぜか宮田の腕の中にいた




あったかい…




…ん?


なんで嫌じゃないんだろ?




いつもなら吐き気するくらい気持ち悪かったのに




宮田は…あったかくて…心地いい…





なにこれ。こんな自分が気持ち悪い。




でも、腕の中にずっといたい





わけわかんない




ふと時計を見るともう7時を回っていた




今日から学校なのに。



寝坊しちゃったじゃん。





…宮田は仕事行かないのかな?





「み、みやた。…宮田、おきて」



「……ん、ぁ?」



「7時だけど。仕事は?」




「…やっべ…って、今日休みだった」



「そうなんだ。…ってか、なんで…なんで宮田に…その…だ、だきしめられてる…の?」




「嫌だ?」



「え?」




「俺にこうされるの。やだ?」



「は、は?急にどうしたの?」




「俺、杏乃とこうしてるの好き」



「宮田…?」




苦しいくらい腕の力を強めた宮田




「答えてよ。杏乃」


「…何言ってんの…?」



嫌じゃ…ないけど…

そんなの恥ずかしくて言えるわけないじゃん




「俺、何してんだろ」


「それはこっちのセリフ」



「はは。…なんかさー。今考えると1人の女にこんなに執着したの初めてでさ」



「え?」



「…なんでかなー。こうやってぎゅってしたの。杏乃だけだし」



「……」



「俺さ、お前を俺のものにしたいの」




は?

なにこいつ?え?


「何言ってんの…?」



「好きだわ。お前のこと」