white coat




「怖い夢でも見た?」



ようやく息が整ったあたしを膝の上に座らせた明音がそう聞く



「ん…」


本当は違うけど、これ以上心配かけたくなくて、頷いた


「そっか… 」


ふんわり包み込んでくれる明音


一瞬、もう全部言っちゃおうかと思ったけど。でもやっぱり言えなかった。




少ししたら明音は

「ごめんな、また行かなきゃ」

と言って、家を出てしまった




「明音…」


ポツリとあたしの声だけが部屋に残った