white coat



いつの間にか朝になってて


明音がパチっと目を開けた


「あ…」


目が合ってビクッとする


「おはよ。今日は早いな」


眠そうに目をこする明音


「う、うん」


「明日、なるべく早く帰るようにするから今日はごめんな」



あ、そうだ

今日当直なんだ…



「うん。わかった」


「眠かったら寝てな?」


「ううん、起きる」


体を起こせば寝てないからかめまいがした



「昨日眠れなかったか?」


リビングに行くとあたしの顔を見て明音が言った



「お昼寝すぎたから…かな」


「そっか。無理すんなよ?」

「うん」



朝ごはんを食べて、明音はスーツを着た



1日…明音に会えないのか



「じゃあ、行ってくる」


「うん、行ってらっしゃい」



「杏乃、おいで」


靴を履き終えた明音に近寄る



「ぎゅーーーーーーーー」


「く、くるしっ」


「あははっ。んじゃ、また明日」


「うん、頑張ってね」



手を振って出ていった明音




寂しさをぐっと堪えてリビングに戻った