元カレバンドDX

(待ち合わせの場所は確かにここであってるんだけど……)

 あたしはかなり困惑した。

 送られて来たURLに飛んで、ちゃんと地図アプリを見て来たのだから、間違いはないはずだった。

 あたしは、もう一度LINEと地図アプリを確認した。

(やっぱりここなんだよなぁ~)

 あたしの目の前には、なんというか、派手な看板が立っていた。

 辺りを見まわすと、肩を寄せ合う男女しかいない。

(う~ん…………)

 今、あたしがいる場所は、ラブホテル街として有名なところみたいだ。

 でもきっと近くに、そう、たとえば美味しいお店があるとか、なにかがあるに違いない。

 そう思って、考えをまとめようとしたときだった。

「陽愛、待った?」

 後ろからぽんと肩を叩かれ振り向くと、優しく微笑む北斗がいた。

「あ、いえ!あたしもさっき来たとこです!こんばんわ!」

「こんばんわ。じゃあ入ろっか」