「陽愛、またオムライス!?毎日食べてて、よく飽きないよね?」

学食のAランチのサバの味噌煮定食を持った小巻が、目の前に座った。

「オムライスは特別だから!」

「ふ~ん、早くオムライスみたいな彼氏ができるといいね~」

「ちょっと、小巻さん!?」

小巻は「冗談冗談」と笑いながら、サバの味噌煮を食べ始めた。

「だってさ~、あたしは常に一筋なんだよ。スバルのときも風ちゃんのときも一途に愛してたの!!でも、みんな何かしら問題ありなんだも~ん!!」

「てゆうか、きっと陽愛も問題ありなんじゃない?」

「え!?どうゆうこと!?」

「なんてゆうか、似た者同士が惹かれあうっていうの?よくわかんないけど……」

「なにそれー」

 あたしは、ぷくーっと膨れて見せた。

「音楽やってる男って、な~んか信用できなくなってきた!!でも、な~んか惹かれちゃうんだよね~」