バイトが終わったのは 夜明け前の5時頃だった。


俺は約束通り 亜里沙のアパートに行った。


別れた後も合鍵は持っていてくれと言われて持っていた鍵で部屋の中へ入った。


1Kのアパート。


亜里沙はベッドの中でスヤスヤ眠っていた。


俺は薄暗い部屋の中電気ストーブをつけ、お湯を沸かしてコーヒーを飲んだ。


勝手知ったる亜里沙の部屋。


俺はベッドに寄り掛かってスマホを出した。


そして、胡桃1210の小説を読み始めた。



不幸な境遇、そこへ王子様のように現れるイケメン御曹司。


流行りの胸キュンものに近いようで全然違った。


ドロドロとも違っていた。




勝手な思い込み、勘違い、すれ違い、自己犠牲、そしてなんだかんだでハッピーエンド。


正直こういうのは女子の願望であって男の俺が読んでも面白くない。



__のはずなのに・・。


最後まで読んでしまう__。



(結局ハッピーエンドにするくせに何でこんなにヒロインを痛めつけるんだ?)


とその時の俺は思った。




(どうせなら もっとグッチャグチャにして不幸にしてやればいいのに)




俺はスマホをテーブルに置いて服を脱いだ。



そして亜里沙の狭いベッドに潜り込んだ。


隅に追いやられた亜里沙は寝狩りを打ってうっすらと目を開けた。


「恭吾、、おかえり、、」


と寝ぼけて俺を見た。


「・・あれ?・・」


と俺の首を引き寄せた。


「雫・・来てくれたのね」


と抱きついてきた。



「ったく・・呼んどいて彼氏と間違えるなよ」


と俺も亜里沙を抱きしめた。



そしてキスを交わし抱き合った。


亜里沙は少し強引なセックスを好むからわざと乱暴に抱いてやった。


「__ああ!もっと、もっと犯して!!」


と亜里沙は大きな声で喘ぐから俺は亜里沙の口を押えた。




「__うぐぅぅl」と亜里沙のくぐもった呻き声が溢れた・・。