一番近くて 手の届かない君へ

俺は寝がえりを打って目が覚めた。


セミダブルの広いベッドに俺は寝ていた。


カーテンの隙間から差し込む日光は昼過ぎを知らせるように眩しかった。


俺はのそりと起き上がって部屋の壁にある時計を見た。


時計の針は 2時50分を指していた。


(・・やべぇ、完全に寝過ごした・・)



俺は欠伸と大きな伸びをしてベッドから下りた。


当然裸。


俺は服を探した。


(・・ん?)


服が無い。


俺は部屋を見渡した。


ここは沙耶の寝室。


ドレッサーにクローゼットと丸い小さなテーブルにシングルソファ。


テーブルの上には煙草と灰皿が置いてあった。


フローリングの床は床暖房で暖かかった。


俺は裸のままソファに座り 煙草をくわえた。


これは俺の煙草とジッポのライターだった。


火をつけ大きく吸って 煙をはいた。




(さて、部屋の主はどこにいるのかな)


と俺はまだぼんやりした頭で考えた。