ガラスで出来た温室の中、腐れ縁の肩にもたれかかってとろとろと眠るフランス。
その光景は彼らをよく知るイタリア達にとっては異様なものであった。
にも関わらず、当人達は安心しきった様な顔でお互いに体重を預け、時に口付けを交わしあったりしている。
「なんというか……」
「わ~…らぶらぶだねえ……」
「そうだよー、お兄さん達今はラブラブなの」
「…わざわざ言うなよ、バカ」
ぽくんとフランスの頭を小突くイギリス。
耳まで真っ赤にして照れていながらも、まんざらではないようだ。
「まあ……甘えてるうちは、かわいい…しな」
「んふふ、もっと甘やかしてー…」
ふにゃりと笑ってまた寝息を立てるフランスは、まるで甘えん坊な子供の様で。
いつもお兄さんだからねと言っていたあの頃とは違う新鮮な姿に、少しどきりとした。
「…こういうフランスを見るのは、初めてだな」
「そうだろうな。俺が育ててたらこうなったんだから」
「お前が?一体どういう……」