「ふーん。
 そのまま怪しい行動してると警察呼びますよ?
 酷い場合は社会的に抹殺ですよ。」


…は?


あんたを社会的に抹殺してあげようか?


なんて言い返しかけた。



けど,こんな子供相手に子供じみたこと言えないっていうプライドのお陰でなんとか堪えた。


『失礼します』と男の子は会釈をして私の横を通り過ぎ,家の中へと消えて行った。


……。


目を疑った。


だって男の子が入っていったのは目の前に見える私の実家だったんだから。



「お待たせ!」


道路を挟んだ向かいの家から出て来た蜜華の腕を掴む。


ありえない。