小さな悪魔ちゃんたちがいなかった。



「先に憂の実家に置いて来た。
 というか優に任せてきた。」


「そういうことね…」


私たちが結婚してから毎年みんなで行ってた旅行は親だけになった。


旅行に行ってる間の優は私たちの家に泊まりにきてたんだけど…


高校生になってからは泊まりに来なくなった。



「じゃあ急がなきゃ。
 優に紫音たちの子守は無理よ…」


「いやぁ…多分大丈夫よ。」


蜜華は苦笑い。


てっきり自信がなくての苦笑いかと思ってたけど…


別の意味があったことをすぐに知ることになる。


けどこのときはそれどころじゃなかった。


ただ可愛い妹が可愛い我が子に振り回されてる想像をして身震いしていた。


優は甘やかしちゃうから図に乗るんだよね…



「蜜華行くよ!」


準備が出来た蜜華と一緒に家を出た。


このとき譲のことより優のことで頭がいっぱいだった私は,とんでもないシスコンだろうか…?