いた,譲はいたよ。


けど…



「凄く不安なの…。」


「憂?」


「さっきね…
 譲…女に抱き着かれてたの。
 振り払わなかったんだ…」


一瞬にして蜜華の表情が険しくなる。


それほど珍しいってこと。



「憂。」


「ん?」


「今日から私の家に泊まりね。」


…へ?


それって私に家出しろってこと?


確かに家で譲と一緒にいるのなんて今は無理。


でも子供たちは…



「昌は何も言わないだろうし由良は喜ぶし。
 あっ子供たちは私が連れて来るから,ね?」