満員電車を降りて、混雑する駅のホームを進む。
改札を出て、東に向かって数十分。
近江(おうみ)高校と書かれたプレート。緑豊かな校庭に、去年建て替えたばかりの綺麗な校舎。
校門に並んでいる先生たち。
私はその中のひとりに向かって挨拶した。
「高来先生! おはよう!」
私の声の大きさにビックリしたのか目を見開いて驚いた様子で私を見る高来先生。
そんな姿もかっこいい。
「おはようございます。風音さん」
先生はにっこり笑って挨拶を返してくれた。しかも名前付きで。
いつもは付いてないのに。
「きゃー先生に名前呼ばれた!」
そんなことを叫びながら私は下駄箱へと走っていった。
好き。大好き。
そんな言葉が私のなかを駆け巡る。
後ろでは学年主任の先生が私に向かってなにか叫んでいる。
でもまあ、聞こえない聞こえない。
私の耳は高来先生以外の声は受け付けませーん。
下駄箱で靴を履き替えながらそんなことをひとり思っていると背中をツンツンとつつかれた。
「わっなごみ!」
「朝からうるさい」
そう素っ気なく言うのは来馬 なごみ(くるま なごみ)。私の中学からの親友。
てか、今のはなごみがいけないでしょ。
ツンツンって普通に驚くからね。
改札を出て、東に向かって数十分。
近江(おうみ)高校と書かれたプレート。緑豊かな校庭に、去年建て替えたばかりの綺麗な校舎。
校門に並んでいる先生たち。
私はその中のひとりに向かって挨拶した。
「高来先生! おはよう!」
私の声の大きさにビックリしたのか目を見開いて驚いた様子で私を見る高来先生。
そんな姿もかっこいい。
「おはようございます。風音さん」
先生はにっこり笑って挨拶を返してくれた。しかも名前付きで。
いつもは付いてないのに。
「きゃー先生に名前呼ばれた!」
そんなことを叫びながら私は下駄箱へと走っていった。
好き。大好き。
そんな言葉が私のなかを駆け巡る。
後ろでは学年主任の先生が私に向かってなにか叫んでいる。
でもまあ、聞こえない聞こえない。
私の耳は高来先生以外の声は受け付けませーん。
下駄箱で靴を履き替えながらそんなことをひとり思っていると背中をツンツンとつつかれた。
「わっなごみ!」
「朝からうるさい」
そう素っ気なく言うのは来馬 なごみ(くるま なごみ)。私の中学からの親友。
てか、今のはなごみがいけないでしょ。
ツンツンって普通に驚くからね。