教室に戻るとなごみが私の顔面を思いっきり参考書で叩いてきた。


痛い。ものすごく痛い。

え、なにこれ。ほんとなにこれ。イジメ?




「しゃきっとしなさいよ。あんた最近らしくない」

「え…」

「高来先生見てもわーきゃー言わないし。のわりにはさっき追いかけるし。意味わかんない」

「……」




周りから見た私は、そんな感じなのか。

自分が思う私と、周りが思う私とでは…違う。




「なごみ、心配かけてごめん」

「別に心配じゃないし。あんたらしくないから言っただけ」




もう。ツンデレ子ちゃんなんだから。


私はそんな思いを込めて、なごみの頬っぺたをツンとつついた。





もちろんすぐに参考書が飛んできた。