太陽に誓った翌日。


先生は学校に来ていた。

でも、どうやって話しかければいいか分からない。


私は黒板に教科書の説明を書いている先生を見つめる。



見つめることは出来ても、話しかけることは出来ない。

こっそり見つめることは出来ても、面と向かって見つめることは出来ない。



今までは出来ていたことが、出来ない。



ーーーキーンコーンカーンコーン…




「はい。じゃあ今日はここまでです」

「きりーつ、れい」

「ありがとうございましたー」




チャイムがなり、挨拶をしたら先生が教室を出ていく。

いつもと何ら変わりない。


私は教室を出た先生を追うように廊下に飛び出した。




「先生!!」

「……」




先生は無言でゆっくりと振り返った。


私が呼んだときに肩が少しだけビクッとなったのは気のせいなんかじゃないと思う。


私はゆっくり、足音を出さないように先生に近づく。別に音を出してもいいのに。無意識に出さないように歩いていた。




「あの、」

「そうだ、風音さん」

「は、はい」

「放課後、国語準備室へ来てください」

「え…」

「じゃあ」




先生はそれだけ言うと階段を上がっていった。