外灯が一つもない坂道、
登ると右に小さな公園がある。
いつもなら何でもないように
通り過ぎてしまうのだが、
今日だけは違った......
学校一の嫌われ者、
日本史の大原建彦先生が
若い男と揉め事をしていたからである。
僕は興味本位で、チャリを近くに止めて
木の陰からこっそり覗く事にした。


何分かたつと、
急に大原先生が、若い男に飛びつき
首を絞め始めた。
若い男は苦しんだ声をあげた。
しかし、次の瞬間、倒れていたのは、








大原先生だった......。
若い男の方が首を絞められて
いたのにも関わらず、
今、目の前に横たわっているのは
泡を吹いた大原先生である。
すると、若い男は大原先生を切りつけ
バラバラにし始めた。
あまりの光景に耐えられなくなった僕は
逃げてしまった。