時間は夜の12時すぎ。暗い。 真っ暗だ。 家までは、10分も歩けば着く。案外近いのだ。 「はぁ…。へたくそかぁ……」 最上級のため息。 へたくそとは言われた事がなかったから、ショックだな… ガシっ!! いきなり腕を掴まれた。 「ぇっ…きゃあっ…ー」 「俺!!!さっきのカラオケの!」 後ろを振り向くと、本当にさっき助けてくれた男だった。