嫌いな筈なのに…

彩)咲良ちゃん。
ちょっと痛いことするけど頑張ろっか
動かなかったらチクッってしてすぐ終わるからねー

って咲良ちゃんに伝えたら…

咲)いや!
痛いことはしない!
咲良もー帰る!、

彩)だめだよ。
これ終わらないと帰れないよ?
その熱の悪いの晴哉先生が見つけてくれるから頑張ろうね
怖かったら、私にぎゅーってしてよ?

咲)いや!
絶対注射はしない
痛いもんグスッ
絶対しない

私は励ますけど、咲良ちゃんは大泣きするばかりで抵抗されるばかりで説得もできずに晴哉先生が採血の道具をもって戻ってきた

晴)咲良ちゃん。
今からね、ちょっと痛いの頑張るよ?
これ終わらないと帰らせないよ?
彩香さんに支えてて貰おうねー。
動くとね、針動いちゃってもっと痛くなっちゃうから頑張ってじっとしてるんだよ?

咲)いや、痛いのは絶対しない
注射なんて絶対しない!!!!
来ないで!咲良もー帰るの!!!グスッ

晴)咲良ちゃん。
いやいや言ってても帰れないの!
これ終わったらちゃんとお薬あげて家に返してあげるからほんとこれだけ頑張るよ?

晴哉先生はそう言って完全に私が動かないように腕を伸びた状態でのせる台みたいなのに私の腕をのせて彩香さんは後ろで動かないようにしっかり抑えられて晴哉先生が脈を探すように私の腕をあちこち触りながら一点を少し強めに押して″ここに刺すからね″って言ってさっき先生が持ってきた銀のトレーを先生がガチャガチャと音をたてて針を片手に持つのが見えて逃げることができないのだとただ抵抗するように泣きじゃくった