そんなことを考えながら見慣れた景色を駆け抜けていく。


冬の冷たい空気も走る俺には心地よかった。



秀の奴……


もう言ったのかな……?



次の角を目前にして俺はそんなことを思った。


このまま走ってけば秀の家の前を通る。



亜希の記憶が戻って日も経ってないし、進展とか、あったのかな……?



何だかんだ言っても二人の行方が気になってる。



もしかしたらすでにハッピーエンドとかになってて、今走ってったら、ばったりハッピーエンドな二人に鉢合わしちゃったりとかして……。



いや、まさかな……。



そんな確率の低い妄想をしながらその角を曲がっていった。