やっと、秀に会える。
今の、全部を取り戻したわたしが、やっと秀に会える。
こんなに幸せな気分、今まで味わったことないかもしれない。
そんな、最上級の幸せ。
やばっ……。
今、絶対にやけてる。
両手でパンパン顔を叩きながら一歩を踏み出した。
秀は駄目だって言ったけど、寒くても外で待つつもりだった。
クリスマスに秀と会った、ツリーの前。
今はただの植え込みに木が一本あるだけになっていた。
わたしはその前に腰掛け、そこで秀を待つことにした。
ドキドキもする。
落ち着かない気分にもなってる。
でも、そんなの大したことない。
秀と出逢って、わたしは幾度となくドキドキさせられてきた。