「ねぇ、秀くん。ここ入りたい!」



しばらく歩いたとこで、亜希はそう言って俺の服から手を放した。


一人で勝手に店の中へと入っていってしまう。


表参道に店舗を構えるその店は、規模の大きいアクセサリーショップだった。


ガラス張りの店内は、外から見ても人で賑わっているのがよくわかる。


女ばっかだけど、付き添いのような男も何人か見当たった。


亜希を追って店内へ入る。


広い店内は一面白で統一されていて、高い天井からの照明が明るく眩しいほどだった。


所せましとガラスのショーケースが並び、客たちは思い思いにその中を覗き込んでいる。


亜希もそこに混ざって、興味深そうに一つずつ中を覗いていた。


その後について行きながら店内を見渡す。



「秀くん、見て見て!」