暗くて、目がチカチカする。
音がうるさくて耳が痛い。
ふらふらしてる人とか、ワーワー大きな声を出してる人がいっぱいいる。
こんなとこ、亜希は初めて来た。
昔に来たことあるのかな?
良平くん……
いつ来るのかな……?
良平くんのお友達が、亜希を車に乗せてここに来たんだ。
でも……
何か怖いよ……。
「良平くん……いつ来るの?」
亜希が訊くと、良平くんのお友達はすごく楽しそうに笑い出した。
「ん? あぁ、あれ? うそうそ!」
「……う、そ?」
うそ、って……何?
「そう、嘘。来ないよ、その良平ってやつ」
来ない?
……うそ?
良平くんは……来ないの?
「良平くんの……お友達なんでしょ? 良平くんも、来るんでしょ?」
「友達? んなわけねぇし。知らねぇよ、そんな奴」
え……?
良平くんの……お友達じゃないの?