かと言って、女子でナイキを履いてるやつだっているはずだ。


でも、中川は俺のとこにきた――。


それだけで何か嬉しくて、応援席の区切りのロープを跨いで中川の腕をとった。



「走れる?」


「!……うん!」



そんなに嬉しいのか、中川は満面の笑みで頷いた。