涙―ルイ―





そんでもって、体育祭はプチ恋愛イベントでもある。


今まさに、告白されてるし、俺。



「あ、の…好きです。えと……付き合ってくれませんか?」



ストレートな告白。


今までは、なんとなくで付き合うこともあったけど、すぐに飽きて別れてた。


だから最近はふることにしてる、けど。


頭に浮かんだのは、真剣な瞳。



「悪い。俺、好きなやついるんだ。だからごめん」


「そ、そっか…。聞いてくれてありがとう」



名前も知らないその女子は、気まずそうに去っていった。


頭に浮かんだ顔は、中川のものだったから。