涙―ルイ―





「実桜どうする?一緒に二人三脚と借り物やる?」


「うん、そうする」



中川と相田は運動が得意ではないらしく、比較的易しめな競技をあげていた。



「あ、やばい予鈴!5時限目なんだっけ?」


「えーと、数II!」



予鈴が青空に響き渡り、6人で階段をかけ降りると思いきや。



「あ、ごめん、先いってて。足痛いからゆっくり行く」


「分かった!気を付けてね!」



中川だけ、何故か気にする様子もなく、歩きながら手を振った。