君の隣で



想定外にも、市本さんは明日の展示場の件を先に知っていたようだった。



「え、知ってたんですか?」



『まあな。



矢島が教えてくれた。』



あんなに散々からかっておいて、矢島さんは何がしたいんだろう。



「…矢島さんひどい。」



『なんだよ、矢島はもともとそういうやつだ。』



「でも、私誘うのにすごく緊張し…、」



つい本音をこぼしてしまう。



『緊張したのか。』