「はいはい、冗談だよ。 じゃあ浩輔と楽しんできてね。」 矢島さんはニコニコ笑っている。 「はい。ありがとうございます。」 とは答えたものの、楽しむどころか、そもそも市本さんを誘えるのだろうか。 ────────── 「お邪魔しまーす。」 比較的早めに残業を終えて、駅で落ち合った茜と一緒に家に帰ってきた。 「お腹すいたぁ。 遥、今日のメニューはなんですか?」