「遥、緊張してる?」 あれからしばらく経って、明日は水井ホームの展示場の日だ。 前日にもかかわらず、二人で残業。 やり残したことはないか最終確認。 「大丈夫。 今まで明日のために休みも削ってやってきたんだから、きっと大丈夫。」 実は、あの日から私たちは休みも取らずに、周りの冷やかしにも一切耳を貸さずに仕事に打ち込んできた。 「そうだね。 終わったらどっか行こうか?」 浩輔がそんなこと言う。