「まぁそういう気づいてないっていうか、鼻にかけていないところが人気の秘訣だよね~よし!行こうか!」


パチッと手をたたいてリコちゃんがほほ笑むと


ちょうどあたしのメイクも仕上がって


鏡を見ると

綺麗にくるんと上がったまつげ

もともと色白で血色のない肌が

ほんのりピンクに唇と同じ色に染められていた


...なんか、自分じゃないみたい


いつもの違う鏡の中の自分に


思わずハッとなって

咲菜を見ると「可愛いから自信もって」と

言われ、なんだか急に緊張してきた気持ちを抑え


あたしたちは男子との待ち合わせ場所に向かった