放課後になりリコちゃんとの待ち合わせで
咲菜と一緒になぜか女子トイレへ向かった
「お待たせ~」
と咲菜が言うと、「おっきたきた!」
マスカラを塗りながらリコちゃんともう一人のユイちゃんが振り向く
....本気モードじゃん
苦笑いで
咲菜と目を合わせようとしたけど
咲菜も鏡の前でチークを付けていた
すると呆然と立ち尽くすあたしを
綺麗にお化粧したリコちゃんがちらっと見て
優しくほほ笑んだ
「はるちゃん急遽ありがとうね!いきなりだったからメイク道具とか準備ないだろうし...使って!」
「えっ...うん、ありがとう」
おいで!と手招きするリコちゃんに近づくと
咲菜があたしを見た
「はる普段からメイクとかあんまりしないもんね?けどせっかくだから薄くしてあげるよ」
「う...うん」
咲菜の言う通りあたしは普段からそんなにメイクはしない
軽く色付きリップを付ける程度
「ていうかそもそもはるちゃんはナチュラルで男子からも人気高いしね!」
「そうなの!ズルいよね~」
手を止めてされるがままのあたしを見るユイちゃんと
うんうんと言いながらあたしのまつ毛をくるんと上げる咲菜
「え、いやあたしそんなの全然」
人気が高い?
そんな訳がない
そもそも高校入学してから告白なんて
いや、今まで彼氏すら出来たことがない
