「で!興味ない?!」
「興味ない」
「うそーん!なんで!1回行ってみようよ」
いつもと変わらぬ朝
一番前の廊下側の席のあたしの前で
床に膝をついて上半身を机に乗せて
「お願い~」と咲菜(さな)。
咲菜とあたしは中学からの親友で
姉御肌でサバサバした美人な咲菜とは
2年になってめでたく同じクラスになれた。
「違う人誰か誘ってよ」
鞄を机の横にかけながら咲菜を見ると
シュン、とあからさまに落ち込んでいた
「"合コン"なんてあたし行ったことないし...」
すると咲菜はちらっと顔を上げた
「合コンと言ってもね、名はそうだけどそんなチャラい感じじゃないよ!?」
「じゃあどうなのなのよ」
「ただねほかのクラスの男子と男女4:4くらいで遊ぼうよ~ってだけ」
「ふぅん」
興味のなさそうに頷くと
咲菜はあたしの頬を両手で包み込んだ
「もしいい人がいたら連絡先交換すればいいし、そうじゃなかったらそれっきりでいいの!」
「一生のお願い」とうるんだ瞳であたしを見下ろして。
「....分かったよ」
「えっまじ!?」
「...今回だけね」
「わーーーはる大好き!!早速リコ達に揃ったって言ってくる~」
そういうと咲菜は一瞬にしてあたしの目の前から姿を消した
...早。
話によると1年の時に仲良かった友達のリコちゃんに
男子4人と遊ぶから女の子1人見つけてと言われたらしい
まさかのその当日に。
