「なんだよここ・・・」


成瀬君は挙動不審に神社の周りを探る。


「あ、れ・・・?もう、夜?はっや・・・今日は満月かぁ・・・」

「貴様、誰じゃ?」

「!?」


成瀬君は突然の声にびっくりして、持っていた学生鞄をぼとっと落とす。


「其方、・・・・・・!」

「はっ!?」


成瀬君はある人から後ろから抱き着かれた。

それは誰かというと、闇夜だった。


きれいな黒に紫かかった長い髪が成瀬君の顔辺りにさらっと落ちる。


「あ、あの・・・?///」


成瀬君は照れながら、後ろを向こうとするが、闇夜の抱きしめる力が強すぎて、身動きができない。


「すまん、ちょっと、嬉しくて・・・」


やっと、離したか、と成瀬君は少し呟いて、闇夜の方を向く。