「どおしたのぉ?こーんな人気のないとこに


僕を連れ込んでー」


「あんた、羽咲のこと何も知らないでしょ」


「はっ?なんであの子のこと知らなきゃいけ


ないのぉ?」


「羽咲。両親がいないの。羽咲が3歳の誕生


日に。」


「ふーん。」


「…まだわからないの?あんたはまだ親に会


える。家族に会える。でも、羽咲には誰も


いない。会いたくても、努力しても、願っ


ても何をしても会うことができないの!ど


んだけ辛いかあんたに分かる!?あんた、


羽咲のせいばっかにするけど、それってあ


んたの苦しさをぶつけて自己満足してるだ


けでしょ!身の程知りな!あんたのしてる


事、恥を知りなさい!」


「…てめえに、何がわかる。」


「…何もわからないわよ!でも、あんたのし


てる事が間違ってる事はわかる!」


「なっ…」


「いい!努力せずに幸せになれると思うなよ


っ!」


「うるせー!でも。」


「?」


「心に響かなくなかった…」