「その後、私は自殺未遂を、繰り返しまし


た。この傷はその時の傷です。」


「…要、死んでたのか…」


「ごめん、なさい…私のせいで…」


「羽咲ちゃん…」


涙が溢れる。


「甘い物がダメなのも、それが理由です…甘


いものを食べても、血まみれのチロルチョ


コの味がする。香りがすれば、お兄ちゃん


の甘いヴァニラエッセンスの香りと混ざっ


た血なまぐさい香りしかしない。私はお兄


ちゃんを殺した、殺人者なんで


す…」


「…」


「だから、本当は死にたいのに…怖くて…死ね


なくて…自殺も、全部未遂…で…私が生きる


ことを許されるはずがない。そう思ってい


るのに…私は平然と生きてる。普通に笑って


いる。そんな私が許せなかった…それなの


に…それなのに!宇佐木さんが…









好きです…」