講義後、カフェテリアにくる。


「俺、真島 時也ね。よろしくね。」


「よろしく、お願いします…」


「…なんで、私まで。」


「ごめんね!綾菜ちゃん。ひとりじゃ、心配


で…」


私は、綾菜ちゃんの服の裾をつかむ。


「!…別に。」


「おっ!あーやが、照れてる。まぁ、照れる


か!こんなに可愛い子だし。」


「か、可愛いだなんて、そんな…」


「あーやと仲良くしてあげて。こいつ、こん


なに不器用な感じだから、他の奴らと馴染


みづらくって。」


「そうですか?…で、2人はどういう関係なん


ですか…?」


「えーっと、幼馴染みだよ。」


「そうなんですか…だから、そんなに」


「そんなに?」


時也くんが、聞き返す。


「仲いいんだな、って。」


「あー、そう?」


「…こんな人、幼馴染みの部類にもはいらな


い。ただの腐れ縁。」


そう言われた時の時也くんの顔が悲しげに


ゆがむ。


「そんな事ないだろー。」


「…私、もう行く。」


「ちょっ、綾菜ちゃん!ごめんね、時也く


ん!私、行くね!」


「あ、うん…」


…やっぱり。