「そんなの…無理…」


「俺…まだ、羽咲に…俺が作った、お菓子…食


べてもらってない…」


「うん…食べるから…お願い、1人にしない


で…もう、1人は嫌だよ…」



「ん…わかった…」


宇佐木さんは私の頬を優しくなでる。


私は自分の着ていた白のカーディガンで宇


佐木さんの、傷口を抑える。


「息、してください…!」


「ごめ、ん…」


宇佐木さんは目を瞑ってしまう。


「ねぇ、宇佐木さん…?嫌だ…置いていかない


で…1人にしないで…怖いよ…私、1人じゃ、


うまく立てないよ…お願い、目を開けて…嫌


だ嫌だ嫌だ!うぁぁぁぁっ!」