今日は愛菜と2人で帰る。


久しぶりに愛菜は委員会が休みらしい。


「んー!まだ空が明るーい!」


「そうだよね、愛菜はいつも帰りが遅いもん


ね。」


「ホントだよー。クラス委員だからって、先


生からの扱い雑だもーん。」


「ご苦労様です。」


「いえいえ…って、あれは宇佐木さんじゃ?」


「えっ/////」


思わず顔が熱くなる。


「でも、隣…」


「誰?」


宇佐木さんの隣には背の高い綺麗な人。


大人っぽい…


「ねぇっ!あの人誰!?」


「…お客、さんじゃない…?」


「でも、手繋いでない?」


「え…」


ホントだ…


胸が痛い。


しばらくして宇佐木さんはこちらに気づい


たようで、笑顔で手を振る。


「羽咲っ!」


「宇佐木さん…」


「あの子が…羽咲ちゃん…?」


すると、綺麗な人はこちらにズンズン歩い


てくる。


そして私の前まで来るとピタリと止まる。


「あなたが、甘味 羽咲ね。」


「は、い…」


「…」


じっと見つめられる。


「…やーんっ♡可愛いっ!」


「え…?」


いきなり抱きついてくる。


え?え?えっ!?


「おい!離れろ!羽咲が怯えてんだろ!」


「あら!ごめんね!申し遅れました。あた


し、白薔薇 優。よろしくね。」


「白薔薇、優…?」


「なんか、すっごいゴージャスな名前です


ね。」


愛菜は素直に思ったことを言った。


すると宇佐木さんは呆れたように口を開く


「…こいつ、俺の幼馴染みなんだ。本名は白


樺 優。男だ。」


「おおお、男っ!?」