「なんで、あんな場所に居たんだよ?」

「そっちこそ、なんで居たのよ!!」

あれから、驚きの再会を果たした結菜・優也カップルに連れて行かれるように近くのカフェへと場所を変え、言い合いを続けている2人。

「まぁまぁ。2人とも落着いて!」

そう口にしたのはあたしじゃなくて、優也の付き合いの人だった。

彼もあたしと同じくこのカップルの被害者らしい…

「そうだよ。とにかく1人1人話してよ。」

これを言ったのはあたし。

「俺は、ただ今日急に部活が休みになって、友達にカラオケに誘われたから行ったら、これ合コンだからって言われたんだよ!だから、合コンって知らなかったんだよ!」

思ったよりも、正当な理由だったのに結菜はびっくりしたのか、訳の分かんない言い訳を始めた。

「私は、美空が合コン行かない??って言ってきたから、一回は断ったけど、どうしても!って美空が言うから……」


それを言ったのはあなたでしょ!!結菜さん!!

「嘘つけ!美空がそんなこと言わないだろ!?」

ますます怒る優也。

そりゃそうでしょ。

嘘ってバレバレだからね。

「本当だよ。優也。」

「はぁ?美空が合コン行こうって誘ったのか?」

「そう。中学の友達から人数が足りないってメールが来たからさ。」

ありがとう!って目であたしを見る結菜。

ハーゲンダッツ3個で、交渉成立だな。

「結菜には俺っていう彼氏がいるんだよ!なのに誘ったのかよ!」

「だって、あたし合コン行ったことないし。友達が座ってるだけでいいからって言われたから、結菜でも良いかなって」

「まぁ。美空なら誘ったのなら仕方が無いか…」

腑に落ちない顔をしている優也。

「まぁ。お互い自分から合コンに行ったわけじゃないし、和解ってことでいいな?優也、結菜ちゃん!?」

優也に付き添ってた彼が、どうにか丸く納めた。